陶芸の手順

手順

陶芸というと土を好きな形に成形し、釜で焼くという漠然としたイメージしかお持ちでない方もいらっしゃるでしょう。しかし、しっかりとした陶器を作るためには、様々な作業があり正しい手順を踏む事が大切です。こちらでは、陶芸の手順をご紹介致します。

 

土練り

その名の通り粘土を使いやすくするために、練る作業の事を言います。土練りには、土に入っている空気を抜く目的があります。しっかりと空気を抜く事で、焼いている時にひび割れるのを防ぐ事ができるのです。

また土練りには、「荒練り」と「菊練り」と呼ばれる2つの作業があり、荒練りで土の固さを整えた後、菊練りで土の中の空気を抜きます。

 

成形

成形には、「電動ろくろ」を使って行う方法の他に「手びねり」と言われる手を使って形を作る方法があります。
手びねりは陶芸技術の基本で、初心者でも丁寧な作業を行えば本格的な作品が作れるため人気です。

 

 

乾燥・素焼き

水分が残ったまま焼いてしまうと、水蒸気で膨張し陶器が壊れてしまう可能性があります。
そのため、時間がかかってもしっかり乾燥する事が大切です。乾燥が終わったら、釉薬をかけずに釜の中に入れ700℃~800℃で焼く「素焼き」を行います。

 

釉掛け・本焼き

素焼きが終わったら、「釉掛け」と呼ばれる釉薬をかける作業を行います。
釉掛けは、陶器をコーティングして耐水性を高くするとともに、光沢が出るため装飾の意味も兼ねているのです。
そして、陶芸の最後の工程となる「本焼き」では、1100℃~1300℃ほどまでゆっくりと温度を上げていき、約10時間かけてじっくり焼き上げます。