陶芸技法の1つである手びねりとは

陶芸の基本=手びねり

電動ろくろを使用する事なく、陶芸作品を作り上げる技術の一つが「手びねり」と呼ばれる技法です。
初心者からプロまでが用いる陶芸の基本=手びねりについて、ご紹介します。

 

手びねりの特徴

粘土をこねて制作する手びねりは電動ろくろを使用した作業に比べて、デザインや形に決まりがないのが特徴です。そのため、お皿箸置きはもちろん、コーヒーカップビアカップマグカップなど、どのような形でも自由に作る事ができます。制作時には手回しろくろを使用し、粘土をスライスしたり、ひも状の粘土を積んだりと、様々な方法で成形していきます。

手びねり技法を用いた作品は、形がぽってりとしていて可愛らしいだけでなく、手作りならではの柔らかい印象や、作り手の個性を楽しむ事もできます。

 

作品を手びねりで作る際のポイント

 

実際に手びねりの技法を用いて作品を作る際は、あらかじめポイントをおさえておく事が大切です。まず、陶芸に必要となる量の粘土を用意し、均一になじませるように、両手で粘土を受け渡しながらキャッチボールを行います。

ここで重要なのが、粘土に含まれている空気をしっかり抜く事です。粘土内の空気抜きが上手くできていないと、乾燥したり、素焼き後にひび割れてしまったりするケースがあります。

さらに、作品成形の際に、自分の中のイメージよりも「厚め」「一回り大きめ」に作るのもポイントです。と言うのも、作品を焼き上げると水分が蒸発し、完成サイズが少し小さめになってしまうためです。
見た目や質もきちんと納得できるような作品を作りたいのなら、このポイントをおさえておきましょう。